自己満足
一生懸命何かを創ったのに、そんなのただの自己満足じゃないか、と冷たく言われたことは、ありませんか。
それで、自己満足というものを、悪く見るようになった人は、いませんか。
自分が満足するのではなく、他の人を満足させないといけないんだと、考えてしまうと、何をしても面白味を、感じられなくなってしまいます。
誰かを喜んでもらうのは、大切なことです。
しかし、そのために自分の喜びを、犠牲にするのは間違いです。
そんなのはただの自己満足だ、という言葉の後ろには、続く言葉があるのです。
それだけでは、他の人には喜んでもらえないぞ、という言葉です。
つまり、自己満足は悪くないのです。
ただ、それだけでは他人を喜ばせるには、足らないものがあるという意味なんですね。
自分が喜びを感じられなければ、他人を喜ばせることはできません。
楽しみを知らない人は、他の人を楽しませることは、できないのです。
だから、自己満足というのは、とても大切なことなんです。
自分はこれでいいと思うのに、これの良さがわからないなんて、と思うかも知れません。
そういう時は、そのままにしておけばいいのです。
もしかしたら、あとになって、みんなの評価が変わる可能性もあるでしょう。
あるいは、あとで自分で、さらなるこだわりを、追求したくなる事もあると思います。
作品というものは、その人の気持ちの表れです。
誰かを喜ばせようという、気持ちがあるのなら、当然、それが作品にも表現されるでしょう。
表現しきれていないとなれば、何とかうまく表現するよう、工夫すると思います。
自己満足だと言われて、へこむようでは、作品への想いが少ないと言えます。
他の人にどう思われようと、関係ない。
これが、今の自分の気持ちなんだ。
そう考えて作るものは、ただの自己満足で十分でしょう。
他人がとやかく言うものではありません。
先に述べたように、評価は変わるものですから、それまで待っていればいいのです。
とにかく、何をするにしても、自己満足が基本です。
いわゆる創作活動でなく、日常の仕事や作業でも、同じことが言えます。
自分が満足することが基本です。
こだわりと言い換えても、いいですね。
そうでなければ続きません。
仕事や作業の質も、落ちるでしょう。
また、無理に続けようとすると、苦痛に感じてしまいます。
ただ、どんな所に満足するかという点は、意固地にならないで、楽しさを広げる意味でも、柔軟に考えるといいと思います。