カオス
コロナの影響で、これまで封じ込められていたり、適当にあしらわれていたり、ごまかされていた問題が、世界中で噴出しています。
コロナ患者を救うため、命をかけて奮闘して来た、医療従事者への称賛。
危機を乗り越えて退院することができた、患者への祝福。
そこに人種の差別はなく、アメリカ国民が一体になったようでした。
しかし、警察官が無抵抗の黒人市民を、殺害する事件が起こりました。
それをきっかけに、黒人差別に対する怒りが、全米だけでなく、他国へも広がりを見せています。
あの一体感は、何だったのだろうと思わせるほど、コロナと戦う現場とは、矛盾したような出来事です。
でも、これがアメリカという国の、本当の姿なのでしょう。
人権尊重と人種差別が混ざり合った国、それがアメリカなのです。
人種差別が基盤にあるからでしょうが、アメリカは貧富の差が激しい国でもあります。
アメリカは、冨と貧困が混ざり合った国でもあるのです。
様々な人種が集まっているアメリカは、元々がカオスのような状態です。
その中で、力のある者が上に立つ構図が生まれ、それなりにまとまった形になっていました。
しかし、全ての国民がその構図に、賛同していたわけではありません。
多くの人々の心には、長い間ため込んでいた、不満があったでしょう。
その不満は、いつ爆発してもおかしくないほど、膨れ上がっていたのです。
それを、新型コロナによるストレスが、一気に噴出させたわけです。
今のアメリカは、文字通りカオスの状態に陥っているようです。
経済の繁栄の陰で、見過ごされていた問題や、抑圧されて来た不満は、アメリカ以外の国でもあるでしょう。
アメリカで起こっていることは、他人事ではないはずです。
一見、平和を装った体裁は、問題を覆い隠して、人々を無関心にさせて来ました。
でも、コロナ騒ぎによって、見せかけの平和のベールが剥がされ、一斉に様々な問題が、不安と一緒に浮上したのです。
それらの問題に多くの人たちが、これまで以上に、関心を持つようになっています。
同時に、これまでの価値観や立場、あるいは特権を死守しようとする人たちもいます。
他人を思いやり、祝福できる人。
やけくそになっている人。
自分さえよければいいと言う人。
何も考えていない人。
いろんな人の想いや、思考がぶつかり合って、大きな渦となり始めています。
それは、アメリカに限ったことではありません。
どこの国の政府も、何とかそれを抑え込もうとするでしょう。
でも、それは失敗に終わります。
ただでも混乱している各国の情勢は、米中の対決を筆頭に、国同士の争いや競争心によって、さらに悪化するでしょう。
コロナの再燃が、それに拍車をかけるのです。
世界経済はカオス状態になり、どこの国の政情も、今より不安定になるでしょう。
どこの国も助けが必要ですが、助けられるだけの力がある国は、一つもありません。
勝ち残れる国など、ないのです。
混迷から抜け出すには、世界の人々が、心を一つしなければなりません。
心を一つにするというのは、どこの国も取り残されない、という意味です。
どこかの国が、他の国を利用したり、支配してはいけないのです。
どこの国で暮らしていようと、人々の平等な権利が、保障されねばなりません。
それは本物の自由で平和な世界を、確立させるということです。
それまでは、どこの国にも混乱が起こるでしょう。
それは、あなたを不安にさせるかも知れません。
でも、不安になる必要はありません。
混乱は、いずれ落ち着きます。
そもそも、コロナ騒ぎが起こる前から、世界は不安定な状態にありました。
何故なら、これまでの状況に世界の多くの人が、不満を募らせていたからです。
これまで人々は世界の状況を、諦め気分で受け入れていました。
でも、現状に嫌気が差して、平和で喜びにあふれる世界を、求め出したのです。
コロナ騒ぎは、幸せを望む人々の想いを、露わにしただけです。
現状を変えたいと、願う人が増えたから、世界は不安定になっているのです。
安定を求めた結果の混迷であれば、行き着く先は、自由で平和な世界です。
世界中が混乱しても、あなたは慌てる必要はありません。
混乱の間は、いろいろ不自由もあるでしょうけど、待っているのは喜びです。
私の言葉を信じるのではなく、自分で観察して考えてみて下さい。
資本主義も共産主義も、終焉を迎えようとしているのが、わかるでしょう。
人々が求めているのは、主義ではなく平和と喜びなのです。
そこに国や民族、宗教などの違いはありません。
人類の意識が、一つになろうとしているのです。
新しい世界が、生まれようとしているのです。
混乱に見えるものは、青虫が蝶々に、変わろうとしているようなものです。
カオスの渦の中心には、輝く光があります。
その光が見えれば、あなたの不安は消えるでしょう。
不安が消えたら、新しい世界が少しでも早く産まれるように、手を貸して下さい。
どんなに些細なことでも、構いません。
自分の身近な所で、感謝と思いやりの気持ちを、はっきりと示せばいいのです。
遠い所へ行く必要はありませんし、大きな事をしなくても構いません。
普段の暮らしの様々な場面で、感謝と思いやりを示すだけです。
また、自分のやりたい事を、しっかりと楽しんで下さい。
楽しさや喜びは、あなたをますます、不安から遠ざけます。
お金があるかどうかは、関係ありません。
今できることで、生きる喜びを感じるのです。
喜びは喜びを生み、それが新しい世界を産み出す、大きな力になるでしょう。