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自然栽培1

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 ※ShireShyさんによるPixabayからの画像です。

今、食の世界で大きなうねりが、起きつつあるようです。

それは自然栽培というものです。

最近は健康志向が進み、農薬や化学肥料、除草剤を、極力使わない米や野菜・果物が、好まれるようになっています。

スーパーなどへ行くと、低農薬だとか無農薬、有機農法、栽培期間中は農薬や化学肥料の使用なし、などと説明された品が、目に留まります。

そうは言っても、そういう作物は値段が割高になっており、まだまだ大半は農薬や化学肥料を、使用した作物です。

経済的に大変な人たちは、どうしても安い方の品に、手を伸ばしてしまうでしょう。

しかし、農薬などを使った作物と、そうでない作物の違いがわかれば、少し考えると思います。

野菜の苦みやえぐみ、あくの強さなどが、本来の野菜の味だから、仕方がないと思っている人が、多いかも知れません。

子供の野菜嫌いも、そういう味のまずさが、一番の理由だと思います。

でも、農薬などを使わない野菜であれば、野菜嫌いのはずの子供たちが、美味しいと言って食べるのです。

 ※Luidmila KotさんによるPixabayからの画像です。

私は、食べ比べて知りました。

同じはずの野菜が、農薬や化学肥料などを使っていないと、苦みやえぐみが感じられないのです。

農薬を使った野菜では、、明らかに薬臭いものもありました。

これでは子供が、野菜を嫌いになるのは、当たり前だと思いました。

健康にいいかどうかとは別に、自然に近い物の方が、味はいいのです。

それに薬臭い野菜は、食べ続けると病気になるだろうと、感じました。


ところで、自然栽培というものは、農薬や化学肥料を使用しないのは、もちろんの事、有機肥料も使いません。

元々その土地にある、本来の力を分けてもらって、作物を作るという理念です。

そうは言っても、初めからそこに植わっていない、作物の種や苗を植えても、簡単には育ちません。

そこに根付いて、上手く育つようになるには、それなりの工夫や努力、忍耐力が必要です。

そして、それができるのは、自然と共に暮らす事に、実感と喜びを持てる人だけなのです。

つまり、自然栽培の作物は、単に人工的な化学物質が含まれていない、というだけではないのです。

太陽と大地の恵みをもらって、作物本来の美味しさを、引き出せる事に加え、生産者の方々の想いが、エネルギーとして込められているのです。

 ※Bishnu SarangiさんによるPixabayからの画像です。

今のところは、有機農法の作物ですら、まだ主流と言えない状況ではあります。

でも、有機農法のさらに上を行く、自然栽培の意味と価値を知る人が増えれば、店頭でも自然栽培の商品が、当たり前のように並ぶ事になると思います。

問題は、自然栽培を行う農家の数が、まだまだ少ない事と、商品の値段が割高という事でしょう。

しかし、自然栽培を全国に広げようと、活躍している人たちがいます。

その結果、若い世代を中心に、自然栽培を取り入れる農家が、徐々に増えて来ているようです。

値段についても、自然栽培の商品が、多量に安定的に供給されるようになれば、今より下がるとは思います。

ただ、それでも作物を作る手間を考えますと、現在流通している安い野菜などほど、安くなるかどうかはわかりません。

しかし、その価値を考えると、高く見える値段が、決して高くないと考える人が、増えて来ると思います。

要は、限られたお金を、どこに使うかという事なのです。

健康志向が高まれば、それまでジュースやお菓子に使っていたお金を、自然栽培の商品に回すでしょう。

そうなれば結果的に、出費は増えないわけです。

その理屈がわかれば、余計な物を買うのをやめて、自然栽培の作物を買う人が、増えると思います。