取り残された感じ その2
人は自分の状況しか、わかりません。
不安になると、他の人はうまく行っていて、自分だけがそうではないと思います。
しかし、実際は他の人たちも、同じように感じているものです。
世の中には、本当に活き活きとした人がいます。
そういう人を、世間の代表のように見てしまうと、世間はみんな、活き活きしているように思えます。
そして、自分だけが身動きが取れないと、悩んでしまうのです。
でも、本当に活き活きしている人は、世間の代表ではありません。
彼らは自分の気持ちに、素直に従って生きているだけなのです。
活き活きしている人は、俗に言う勝ち組という所には、所属していません。
彼らの概念には、勝ち組負け組というものが、ないからです。
いわゆる勝ち組の中を、突っ走っているように見える人がいます。
でも、本人が自分を勝ち組だと、思っているとは限りません。
自分は勝ち組だと思っていると、その人は決して、活き活きした状態にはなれません。
勝ち組である以上、負け組になるわけには行きません。
しかし油断をすると、いつ負け組に転落するかも知れないのです。
調子がいいように見せてはいても、心の中には、常に不安がつきまといます。
こんな人は、やりたい事をしているとは言えません。
意識を集中しているのは、負け組に転落しないということだけです。
心から望んでいることを、楽しんでいるわけではありません。
ですから、活き活きとはならないのです。
自分は取り残されていると、あなたは感じているかも知れません。
でも、それは誤解をしているのです。
あなたが感じている不安は、実は、本来の自分が出せていないという、不満の表れなのです。
そこに世間は関係ありません。
あなたの胸の奥には、あなたの本当の想いが、封印されています。
その想いが、外へ出られないことを、あなたに訴えているのです。
それは、今のあなたが、本来の自分でないと言う、警告とも言えるでしょう。
本来の自分でいられないと、幸せを感じられません。
病気になって、命を落とす可能性もあります。
このままではいけないと、あなたの心が叫んでいるのです。
そうは言っても、本来の自分が、どんなものかは、なかなかわかりづらいものです。
もちろん、立派な仕事に就くとか、キャリアを積むという事ではありません。
本来の自分とは、自分の自然な姿という事です。
取り残されているという思いとは、活き活きしている人への、漠然とした憧れなのです。
裏返せば、自分は無理だという、絶望感が潜んでいるわけです。
でも、無理だと決めつけてはいけません。
活き活きしている人を、見習えば良いのです。
活き活きしている人たちは、自分が何をやりたいのかを、知っています。
それを知らなければ、どうしていいか、わかりません。
自分がやりたい事が、わからなければ、いろいろ体験してみましょう。
気になることがあれば、すぐに調べる習慣をつけるのです。
子供の頃に興味があった事に、再び目を向けて見るのも、一つの方法でしょう。
知らない所へ行ってみるのも、いいですね。
普段は通らない道を、歩いてみるのも面白いです。
どんな物も、誰かが作ったのです。
その技術や、作った人の想いを、受け止めましょう。
そんな事を感じながら、自分の興味が反応するものを、探すのです。
ちょっとでも、ピピッと来るものがあれば、そこを追求して行けばいいでしょう。