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何気ない一言

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ふとした言葉で、一喜一憂する事ってありませんか。

言葉を発した人は、それほど深い意味で言ってるわけではないのでしょう。
でも、それを聞いた方は、胸がドキンとするのです。

それが嬉しい言葉であれば、胸がときめくでしょう。
でも、傷つくような言葉であれば、憂鬱な気分になりますよね。

もちろん、相手は自分が傷つけた事には、気がつきません。
何だか相手の本音が、垣間見えたような気がして、余計に悲しくなったりします。

そのせいで、仲がよかった人との関係が壊れたり、疎遠になったりする事もあるでしょう。
それこそ悲しい事ですよね。

 ※Foundry CoさんによるPixabayからの画像です。

何を言われても、傷ついたりしなければ、何事も起こりません。
つまり、その言葉に傷つく自分にこそ、問題があるのです。

相手の言葉が、正しいかどうかではありません。
自分が傷つくか否かに、それは関係がないのです。

もし誰かに、何かを言われて傷ついたとします。
そんな時には、どうしてそんな事で、傷ついてしまうのだろうかと、その理由を自問するのです。

たとえば、稼ぎが悪いと言われて、傷つく事があるでしょう。

自分は一生懸命働いているのに、これ以上どうしろと言うのかという話です。
でも考えてみて下さい。

もっと稼ぎを得るために、何か工夫はしただろうか。
資格や技術を取る、努力をしているのか。
職場や生活の場が、ここでないとだめだと決めつけていないか。

あるいは、こんな風にも考えられます。

稼ぎが少ないと言うが、本当に今の稼ぎでは、不十分なのか。
自分が働く以外に、稼ぎを増やす事はできないのか。
そもそも今の暮らしを、続ける必要があるのだろうか。

 ※Stefan KellerさんによるPixabayからの画像 です。

何かの固定観念で、自分の動きを縛りつけている。
こういう事は、よくあります。

その結果、自分の可能性を、うまく引き出せずにいる。
そうだとすれば、問題は固定観念にあるわけです。

固定観念を打ち破るのは、容易ではありません。
何か強い感情や衝動が必要です。

何気ない一言に対する反発心が、自分を固定観念から、自由にしてくれた。
そう思えた時、相手の人に腹を立てるのではなく、感謝する事になるでしょう。

美人じゃないとか、太っているとか、あるいは頭が悪いとか、体の事を言われて傷つく場合は、どうでしょうか。

この場合、あなた自身がそういう体の持ち主を、見下していないか確かめて下さい。

そんな事はない。
自分は、人を見下したりしない。

そう言い返したくなる人は多いでしょう。
でも、本当にそうでしょうか。

あなたは心のどこかで、そういう人たちの事を、惨めだとか気の毒だとか、思っていませんか。

気の毒にという言葉は、相手をねぎらう言葉です。
でも、それは相手が今の自分の立場より、低い所にある事を示しているのです。

相手を悪く見ているつもりはなくても、相手は自分より辛い立場にあると、考えているわけです。

自分が太っていて、ダイエットに成功したとしましょう。
あなたは、すっきりと細い体になりました。

そこに、とても太った人が来たとします。
その人を見て、気の毒にと思ったなら、あなたはその人を、低く見ているのです。

 ※Alexas_FotosさんによるPixabayからの画像 です。

世の中は、お金のあるなしや、結婚しているか否か、どんな体型をしているか、などと勝手に誰かを比較して、勝ち組負け組と区別する傾向があります。

多くの人が、この勝ち組負け組の概念を、心の中にすり込まれ、自分や他人をそういう価値観で、判断してしまうのです。

誰かに何かを言われて、傷つく本当の理由は、このような価値観にあるからでしょう。

自分が負け組にいると思うと傷つきますし、勝ち組に入れたと思うと、安心するのです。

これは昔の日本の士農工商や、インドのカースト制度なんかと同じです。
こういう身分制度はよくないと知りながら、そこから抜け出せないようなものです。

あなたが体型や頭の事で、他の人を気の毒だとか、変なのと思わなくなれば、自分の体型や頭の事も、気にならなくなるでしょう。

誰かを低く見ている人は、いつか自分が、その立場にならないかと不安になります。
実際にそうなったら、その人にとって、人生は終わりとなるでしょう。

たとえば、お金や権力を持った人が、それらを失った時がそうです。
人の顔を不細工だと笑う人が、顔に大怪我をした時も同じです。
体が不自由な人を邪険にする人が、事故や脳卒中で、体に麻痺を伴った時もです。

 ※photosforyouさんによるPixabayからの画像です。

あなたの事を馬鹿にする人がいても、放って置けばいいのです。

人生の善し悪しは、体型や頭のよさとは関係ありません。
それらは全て、個性に過ぎないのです。

怪我や病気で見た目が変わっても、それは新たな個性が、加わっただけのことです。

ぽろっとひどい事を言った人が、あなたにとって大切な人だったなら、穏やかに相手の間違いを、諭してあげましょう。

それが通じなければ、黙って様子を見ていればいいのです。

あなたが傷つかなければ、とりあえずは問題はありません。

あなたが相手を、本当に大切に思うのであれば、相手の価値観は尊重してあげましょう。

そして、その価値観が原因で、その人自身が傷つく事があれば、その時に改めて諭してあげればいいのです。