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建築物に思うこと1

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 ※PrawnyさんによるPixabayからの画像です。

アパートを借りる時、建物の外観が、重視されると思います。

自分でローンを組んで、念願の家を建てる時も、やはり外観に力を入れますよね。

自分が暮らす家の見栄えは、とても大切です。

だけど、家の基礎の部分に注目する人は、専門家でない限り、あまり多くないと思います。

大きな建物も小さな家も、基礎がしっかりしていないと、だんだん傾いて来るかも知れません。

大きな地震の時には、倒れてしまう可能性だってあります。

それほど基礎は重要なものです。

だけど、一般の人の注目を浴びることは、まずないと言えるでしょう。

ほとんどの人は、外観の方に気を取られて、足下の基礎になんか、目を向けません。

これは人生とよく似ています。


大抵の人が、人生を生きて行くための、心の拠り所を持っています。

それは家族です。

人生における家族は、建物の基礎部分と同じです。

でも、自分がやっている事で、頭が一杯になっていて、大切な家族の事を、忘れがちになる事が、あるのではないでしょうか。

心の拠り所はずの、家族を顧みないで、仕事や遊びにばかり、意識を向けている人は、少なくないと思います。

 ※OpenClipart-VectorsさんによるPixabayからの画像 です。

不幸にして、家族に恵まれなかった人がいます。

そいういう方たちは、何をしても気持ちが、浮ついてしまうと聞きます。

自分に自信がなく、何だか落ち着かないのです。

ただ生きるだけであれば、家族なんかいなくたって、食べる物さえあれば、生きて行けるでしょう。

しかし、成長するのは、身体だけではありません。

心も成長するのです。

人は家族の中で育ち、一人の人間として、扱われる体験をするのです。

楽しいこと、嬉しいこと、悲しいこと、腹が立つこと、面白くないこと。

いろんなことを、家族のみんなと体験し、感情を共有するのです。

他の人には、わかってもらえなくても、家族だけは、自分を理解してくれる。

そんな気持ちが、その人の心を、安定させてくれるのです。

幼い頃に家族を失ったり、家族から虐待を受けたりした人は、この基盤がないまま成長し、大人として、扱われるようになります。

それは、まだ泳ぎ方を知らないのに、水の中へ放り込まれるようなものです。

どうすればいいのかわからず、溺れそうになりながら、途方に暮れてしまいます。

 ※Myriams-FotosさんによるPixabayからの画像です。

自分に居場所なんて、あるわけない。

そう思いながらも、暗闇の中を手探りするように、助けてくれる人を探します。

そうやって、やっと見つけたはずの人を疑ってしまい、自ら居場所をなくしてしまうこともあるのです。

それでも、いい人やいい仲間に巡り会え、ようやく居場所を、見つけた人もいるでしょう。

その人は、そこで人生という家の基礎を築き、素敵な家を建てるのです。

それでも自分には、本当の家族はいないんだと、ふと考える時もあるかも知れません。

そういう時は、突然切ない想いに、襲われるに違いありません。

そうなっては、せっかく見つけたはずの、人生の基盤が、揺らいでしまいます。

でも、それは家族の定義に、問題があるのです。

家族とは何かと考える時、大抵の人は、血が繋がった親子や兄弟などの関係を、考えるでしょう。

あるいは、結婚して配偶者との間にできた、新しい家庭のメンバーを、思い浮かべると思います。

その家族のイメージを、絶対的な真理として受け止めてしまうから、そこから外れてしまった事で、思い悩んでしまうのです。

この問題から抜け出すためには、家族とは何なのかという事を、自分の考えによって、定義し直す必要があるでしょう。