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本当の試験 その3

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子供の試験の点数が悪いと、大抵の場合、その子供は叱られたり、もっと頑張るようにと指導されます。

でも、子供は興味があることには、こちらが何もしなくても、自分でどんどん知識を吸収しようとします。

本当に好きなことであれば、寝るのも食べるのも忘れて、そのことに夢中になります。

そうして、親でも知らないようなことや、できないようなことを、さらっと言ったりやったりするのです。

それを見ると、親の方は、もしかしたらこの子は天才なのかもしれないと、思ってしまうのですね。

でも、子供とはそんなものです。

子供によって興味の対象は違うでしょうが、自分が興味を惹かれることについては、大人顔負けの力を発揮します。

大人が思いつきもしないような発想も飛び出て来ますので、いかに大人は考え方が硬くなっているのかを、思い知らされてしまいます。

こんな感じで、子供は興味さえ持てれば、放っておいても自分でいろいろ学びます。

試験で点数が低いのは、その子が、その科目に対して、興味を持てていないということです。

それは子供の責任ではなく、大人の責任、つまり先生の責任ということです。

自分が担当する科目の、本当の面白さを、その子供に伝えることができていないということですね。

また、子供がその科目に興味があったとしても、それでも点数が低い場合には、その子供は勉強の仕方がよくわからないということです。

どんな風にすれば覚えられるのか、それは一人一人違います。

それを全員まとめて同じやり方でしようとするから、そのやり方について行けない子供が、取り残されてしまうのです。

子供の試験の点数が低い時、反省すべきなのは、その子供ではなく、教える側の人間です。

だからと言って、悔やんだり自分を責めるのは間違いです。

じゃあ、どうやって教えるかなと、新たな面白いアイデアを、出せばいいのです。

教える側が楽しくなければ、教わる方も楽しくありません。

楽しくなければ、興味も持てませんし、何も頭に入りません。

それで試験の点数が悪くなり、それを責められれば、余計に嫌になるのは当たり前です。

点数が低いことで、誰かが責められるようなことは、あってはなりません。

子供にしても先生にしても、点数が低いからこそ、それを引き上げるための工夫や頑張りを、楽しめばいいのです。

試験は優劣をつけたり、評価をしたりするためのものであっては、ならないのです。