人生のコツは先取り その3
人間はエネルギーです。
心も体もエネルギーです。
また、人間を取り巻く周囲の全ては、やはりエネルギーです。
私たちが認識している世界とは、そのエネルギーの状態を、五感という感覚の情報に変換することで、成り立っています。
一人一人、何を感じているかは違いますから、人によって認識している世界は、みんな別々だということです。
眠っている人は、現実と言われる世界の情報は、何も入って来ません。
夢を見ていれば、その人は夢の世界にいるわけで、現実の世界にいるわけではないのです。
それは目を覚ましても同じことであり、その人が認識しているのは、その人だけがわかる世界なのです。
他の人と世界についての情報を共有はしていても、その人の世界は、その人の意識の中にあるわけです。
もし幽霊が見える人であれば、その人の世界の中には、死んだ人がうじゃうじゃと出て来るのです。
でも、他の人の世界には、そんなものなど存在しません。
何に対しても受け身の状態であれば、あなたが認識する世界は、あなた以外の所から流れ込んだ情報だけで、構成されることになります。
つまり、本当はあなたの意識の中にあるはずの世界なのに、外から押し込まれた情報が、勝手にあなたの世界を創ってしまうわけです。
そして、本来の世界の主であるあなたは、誰かが創っているその世界を、ぼんやりと眺めたり体験するばかりです。
そこには主体というものがありません。
自分が自分の世界を創っているという、実感がないのです。
しかし、あなたが認識している世界は、あなたの意識の中にあります。
世界を構成する情報は、あなたの外から取り込んでいても、それをどのように解釈し、どのような行動を取るかは、あなたが決めることができるのです。
そして、あなたが行動を起こすことで、その情報をあなたの外へ発信するのです。
そうなると、その情報を他の人たちが、それぞれの世界の中に取り込んで、その人たちも自分たちの世界を取り戻すのです。
そうやって、次々と新たな情報を世界へ発信する人が増えると、世界から取り込む情報が、それまでとは大きく違って来ます。
それを、あなたは世界が変わったと受け止めるでしょう。
確かにそうなのですが、正確に言えば、人類の意識が変わったということです。
人間が認識している世界は、人類の意識の中に創り出された、一種の夢であり、幻想です。
人類の意識が変われば、当然その一部である世界が変わります。
逆に言えば、世界が変わったように見えたなら、それは人類の意識が変わったということなのです。
あなたが変わるということは、あなたが人類意識の変化の波に乗ったということでもありますが、あなたがその変化の波を起こしていると、見ることもできるのです。
その変化が、あなたにとってどのようなものであるのか。
それがあなたの望むものであるならば、そこにあなたが望む自分の未来像があります。
また、あなたが自分の望む未来像へ進むことで、世界もまたそのように変化するということです。
自分なんかが何を考えたところで、世界が変わるはずがないと、思いたくなるでしょう。
でも、世界は人類意識の中にあり、あなたの意識はその一端を担っています。
あなたが変われば、その分だけ世界は変化します。
あなたの想いが誰かに伝われば、その誰かが、また新たな誰かに、その想いを伝えてくれます。
そうやって、初めは小さな変化が、やがては大きな波紋となって、人類意識全体へと広がって行くのです。
しかし、そんなことを考えなくてもいいのです。
自分が世界を変えてやるという使命感など、持つ必要はありません。
ただ、自分が望む姿にまっしぐらに進んで行き、自分の人生を謳歌すれば、それでいいのです。
そのことが自然に人類意識の変化を促し、世の中全体が自分にとって、とても居心地のいいものに変わって行くでしょう。