人生のコツは先取り その2
人生の自動販売機にお金を入れて、希望する未来のボタンを押したのに、何も変わらないじゃないかと、言いたい人がいると思います。
でも、その人は実際にはお金は入れてませんし、ボタンも押していません。
自分の想いがこもったお金を使ったならば、それは必ず行動に表れます。
じっとしたまま頭で考えているだけでは、想いのお金を使ったことにはなりません。
それは、何が何でもやりたいんだという願いですから、体はそれに応じた動きをします。
お腹が空いて何か食べたいと、本気で思っているならば、必ず食べ物を探すでしょう。
それと同じことです。
たとえば、あなたが歌手になりたいと思いながら、ずっと工場で働いて、家に帰っても疲れて寝るだけであれば、歌手になれるわけがありません。
と言うか、口で言うほどには、歌手になりたいとは思っていないということです。
本気で歌手になろうとするのであれば、自分が使える時間を、歌手になるための練習や勉強に回すでしょう。
歌手というのは、ただ声がきれいであればいいわけではありません。
歌によって何を伝えるのか、ということを考えたなら、いろんなことを経験し、同じことでも別の視点や、高い所や深い所から眺めるということが、大切だとわかるでしょう。
それがわかれば、歌以外のいろんなことを、歌手になるための材料として吸収するはずです。
それまでと同じ仕事、同じ作業をしているようでも、あなたは以前とは違います。
何を見ても、何をしても、全部が歌を歌うための勉強であり、自分を奥深い人間にしてくれるための、修行に見えることでしょう。
そして、今よりもっと歌に費やす時間が欲しくなったなら、仕事を変えたり、生活パターンを変えるなどの行動に出るはずです。
こんなことしたって何になるのかとか、歌を歌ったってお金持ちにはなれないんだよな、なんて考えるのは、初めから本気で考えていません。
つまり、人生の自動販売機にお金なんか入れていないということです。
人生の自動販売機にお金を入れるということは、本気モードで動き始める、ということなのです。