物語と人生 その2
人は何度も人生の物語を体験し、そこから、ああでもないこうでもないと、いろんなことを学びます。
そうして、今度こそはと、今の人生を選ぶのです。
それでも、生まれた時には、それまでのことなんか覚えていませんから、やはり、いろいろ悩みながら生きることになるわけです。
それでも、昔の人生のような、低い視点ではなく、もっと高い視点で、人生をとらえようと計画していたのであれば、高い視点に気がつくような設定がなされた、物語を選んでいるでしょう。
たとえば、それは自分にとって、とても大切な人との出会いかもしれません。
あるいは、大病を患ったり、事故で大怪我をすることかもしれません。
大きな災害にあって、全てを失ったり、誰かに騙されて、深く傷つけられることかもしれません。
そんな出会いや出来事があっても、そこから何も学べない人もいます。
そこで学ぶつもりで物語を選んでいても、学びのポイントを見逃してしまうと、何も学べない人たちと、同じ道を進むことになります。
学びのポイントで、意識を変えることができるかどうかが、運命の分かれ道ですね。
意識を変えることができたなら、その時点から先の物語は、がらりと別の物語に、書き換えられます。
つまり、視点が低い人たちが選ぶ物語とは、別の物語を選ぶことになるのです。
ゲームで言えば、みんながステージ1にいる中で、あなたはステージ2に突入したようなものです。
何の疑問も抱かずに、周囲の人たちと同じことを考え、同じことをしている人たちは、みんなステージ1にいると言えるでしょう。
自分が今の世の中とは、うまくやっていけないと感じている人は、自分を悪く見てしまいがちです。
でも、そういう人たちは、ステージ2の入り口に立っているわけです。
そして、このままステージ1を続けるのか、ステージ2に入るのかの、選択を迫られているのです。
他人を思いやり、他人の優しさを受け入れられる人は、ステージ2へ入ることができるでしょう。
キーパーソンとの出会いを、理解することができるからです。
しかし、思いやりや優しさを拒む人は、そのままステージ1を続けることになるでしょう。
そこには問題を解決する状況は見つからず、つらい体験が続くばかりです。
物語を終えてから、自分の人生は何だったのかと考えるのもいいのですが、物語の途中で、同じ疑問を抱くことは重要です。
そして、疑問を抱いたのであれば、その答えを求めるのです。
それが、その人を次のステージへ、導いてくれるでしょう。