本当の強さ その1
強さというと、力を連想すると思います。
まず思い浮かぶのは、マッチョな人や、格闘技をする人ではないでしょうか。
次は権威や権力を持つ人たちですね。
この人たちは、体が細くても構いません。
自分の体に力がなくても、権威や権力を使って、他の人たちを動かせるからです。
また、お金をたくさん持っている人も、社会的に強いと思われているでしょう。
その強さを本人が自覚していないこともあるでしょうが、明らかに自分は力があると信じている人もいると思います。
いずれにしても、他の人ができないような力を備えている人が、強い人だと思われるのが普通ではないでしょうか。
一方で、弱い人となると、どうでしょうか。
大雑把に言えば、今述べた強い人ではない人たちは、弱い人の範疇に入れられると思います。
何故なら、支配される側にいるからです。
その中でも、もっと弱い人となると、どんな人が思い浮かぶでしょうか。
まずは、体力的に力がない人。
単に力がないというだけでなく、子供やお年寄り、病弱な人もここに入ります。
それから、誰に対しても従順で言いなりになってしまう人。
明らかな虐待やいじめの対象になっている人だけでなく、普段から自分の意見を言わず、人から言われたことばかりしている人も、ここに入ります。
また、お金がなくて一人では暮らせない人も、弱い人と思われます。
低賃金の人や職のない人だけでなく、子供やお年寄り、怪我や病気、障害などで仕事ができない人も、ここに入ります。
世の中でいう弱者とは、大体このような感じでしょうか。
しかし、どんなに強く見える人でも、死には勝てません。
どんなに力を持っていても、どんなに権力やお金を持っていても、それはあの世へは持っていけないのです。
人生なんて宇宙の時間と比べると、ほんの一瞬にもなりません。
そんなあるかないかもわからないほど短い人生の中で、力が強いとか、権力があるとか、お金を持っているなんて言っても、空しいばかりだと思います。
そんな空しさを感じさせるものは、本当の強さとは言えません。