それぞれがするべきこと その5
人類の集団意識を構成している、個別の意識たちの全てが、生きている人間とは限りません。
すでに亡くなっている人や、これから生まれて来ようとしている人の意識も含まれます。
もしかしたら、一度もこの世界に生まれたことがないという、そんな意識もいるでしょう。
現実世界を体験するということが、集団意識的が見ている夢だと考えると、この世を離れている人たちは、目が覚めている状態だと言えます。
バーチャル世界のゲームを楽しんでいる人を、すぐ横で眺めているような感じです。
この世界が大きなキャンバスで、この世界に生きる人々が、それぞれの場所に思い思いの色を塗っていると考えて下さい。
実際に色を塗っている私たちが、直接確かめられるのは、自分がいる場所とその周辺の色だけです。
しかし、この世界を離れている意識たちは、少し離れた所から、キャンバス全体を眺められるとします。
彼らは生きている人間たちが、描いているキャンバスの絵を眺めながら、ここはもっとこうした方がいいなとか、どうしてこんな色を塗るんだろう、などと考えているかもしれません。
それで、今度は自分がこの世界に生まれて来て、別の色を塗ってみせようとか、他の人と協力して、それまでになかった絵を描いてみせると思うのです。
ところが、実際に生まれて来ると、生まれて来る前のことなど覚えていないので、他の人たちと同じように、いろいろ苦労をしながら、当初の予定とは異なる色を、選んでしまったりするのです。
それでも、その横で応援している者たちがいるのです。
この世に生まれることをせず、生まれて来た者のすぐ脇で、そっちじゃないよ、こっちだよ、などと指示を出したり、もう少しだぞと励ましたりするのです。
その声は直接聞こえなくても、心の奥底で、ふと湧く思いつきや気力という形で、生きている人に影響を与えます。
この声を聞くことができる人は、生まれて来る前のことを思い出せなくても、当初の予定どおりの人生を、歩めるようになるのです。
これまでの世の中を眺めてみますと、こういう生き方ができる人は、それほど多くなかったように思います。
心の声を感じていたのかもしれませんが、それよりも直接耳に入って来る、周囲の声に従うことが多かったのです。
ところが、今の若い人たちを見ていると、心の声に従っているように見える人たちが、ぐんと増えたように見えます。
まるで、この世界のキャンバスを塗り替えるために、特別編成をされて送り込まれて来た人たちのようです。
とても力強く、行動力があり、また慈愛に満ちています。
彼らがどんどん自分の色を塗ることで、周囲の人たちが同じような色を、塗る勇気を持つようになるでしょう。
また、彼らが活躍するのを助けるために、前もって生まれて来て、力を貸している人たちもいます。
そうでなければ、いくら特別編成の者たちであっても、活躍することはできません。
これは他人事の話ではなく、今のこの時代に生きている人たちには、誰にでも言えることです。
自分がどの立場にいるのかは、自分で考えてみればわかるでしょう。
自分の心の声に耳を傾けてみれば、本来の自分の目的が見えて来ると思います。
今、世界が大きく変わろうとしているように見えます。
それは一人一人の意識が大きく変わり、人類の全体的な意識が、これまでとは違う夢を見ようとしているということです。
この流れは止まらないでしょう。
新しい人類の意識は、新しい夢、新しい世界を創り出すでしょう。
その世界を体験できるのは、その世界の創造に参加している意識だけです。
古い世界にしがみついている意識は、新たな世界からは離れることになると思います。
今みんなが目にしている争いは収束し、世界の表舞台に出て来る人は、ほとんど全員が刷新されることと思います。
それはそんなに遠い未来ではなく、間もなくのような気がします。
そんな世界が早く創られるよう、一人一人が素敵な色を生み出すことを願っています。