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世界で唯一の存在 その5

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 ※Gerd AltmannさんによるPixabayからの画像です。

世の中にある価値観は、個人の価値観が集まったものです。

どんなに絶対的なように見えても、結局は一人一人の考えが、集まったものに過ぎません。

世の中を動かそうとするならば、いきなり命令したり、法律を変えても、上手くはいかないでしょう。

反発する人は、ずっと反発を続けるからです。

しかし、一人一人の考え方を変えることができたなら、上から命じたりしなくても、みんなが自分の価値観に従って動いた結果、統率の取れた行動を見せることになるでしょう。

これは素晴らしいように見える一面、ある意味、恐ろしさを秘めています。

それは、歪んだ価値観で洗脳されてしまうと、その社会全体が狂ってしまうからです。

ある国が、他の国を攻撃する時に、その正当性を国民に訴え、それを信じ込ませることができたなら、国全体が戦争を正義と見なして、指導者の言うとおりにみんなが動きます。

人の命や自由を強制的に奪うことに、どんな理由をつけたところで、それが正義であるわけがありません。

それでも、人々はそれを正義と信じて、本当は自分と同じ人間で、家族や友人と楽しく暮らすことを望んでいる人たちを、敵と見なして殺すのです。

これを狂気を言わずして、何と言えばいいのでしょうか。

歴史は繰り返すと言いますが、それは人々がいつまでも同じ価値観の下で、生きているからです。

人はどうあるべきなのか。

その答えは自分の心の中にあります。

 ※Gerd AltmannさんによるPixabayからの画像です。

誰かに言われて決めることではなく、自分の心の中にある声に従えば、誰かと争うということはなくなるでしょう。

そして、一人一人が自分の心の声に従うことで、本来の人間として、統率された行動が取れるようになった時、そこに真の平和が訪れるのです。

もはや歴史が繰り返されることはありません。

その初めの一歩としてするべきことが、自分と他の存在は兄弟姉妹であり、いずれもが世界で唯一無二の存在なのだと、認めることでしょう。

自分の存在を認めるということは、他人の存在を認めることにつながります。

自分が自信を取り戻すということは、単に個人的な話ではありません。

その延長線の先には、本当の平和な世界が待っているのです。