操られていませんか その3
将来、いい仕事に就いて、楽な暮らしを手に入れるためには、いい高校、いい大学を卒業する必要がある。
だから、小さい頃から勉強をたくさんして、いい学校へ入学することが、子供にとって一番いいことだ。
そう信じている親御さんは、少なくないと思います。
でも、大学を出たところで、思ったような仕事に就けない人は、いくらでもいます。
それなのに、未成年の子供を抱える親は、子供を大学へ入れようと、努力を続けるのです。
仕事によっては、確かに大学での知識が必要とされるでしょう。
しかし、ほとんどが職場で教えてもらえば、それで済むのではないでしょうか。
学歴よりも、本人の熱意こそが重要です。
それでも、未だに学歴神話は健在です。
社会人のほとんどが、大学の試験など合格できませんし、授業を聞いてもちんぷんかんぷんでしょう。
それでも、みんなちゃんと生活をしています。
大学を出ないで、会社を経営している社長さんもいます。
親も子供も闇雲に大学を目指すのではなく、大学とは何をする所なのかを、よく考えてみるといいと思います。
本来、大学とは就職のための予備校では、なかったはずです。
研究をしたい、教養を高めたい、そう望む者が入るところであり、だからこそ、大学というものに価値が見出せたのです。
しかし、今はほとんど誰もが大学へ進み、勉強することよりも、就職先を探すことに、懸命になっているのではないでしょうか。
これでは大学の価値など、どこにもありません。
会社側も学生側も、大学に価値があると、勝手に信じているだけです。
大学を出ても、ものの道理もわからず、他人への気遣いもできない人は、たくさんいます。
一方で、大学を出ていなくても、仕事熱心で機転が利く人もいます。
社会は大学を出ているかどうかで、その人物を判断しがちですが、何を根拠に判断しているのか、その判断が正しいのか、よく吟味するべきだと思います。
学歴神話が崩れた時、世の中は大きく変わるでしょう。
それは、枠に填められた堅苦しいものではなく、もっと自由で人々が活き活きしたものになるはずです。