困難な時こそ
人生に困難はつきものです。
突然起こった出来事によって、それまでとは全く違う暮らしを、強いられる。
慢性的に動きにくい状況にあり、将来に希望を持てない。
困難な状況の起こり方は、さまざまですが、それを乗り越えて行かねばならないのは、いずれも同じです。
困難を乗り越えるのは大変です。
大変でなければ、困難とは言いません。
でも、困難は必ず乗り越えることができます。
それができないと感じる時、その原因は思い込みです。
自分には何もできない。
自分はこのまま終わるんだ。
自分なんか、この程度の人間だ。
こんな風に思い込んでいると、それこそ何もできません。
自分が動きを止めたら、本当にそこまでになってしまいます。
だって、自分はこれだけいろいろやったのに、それでもだめだった。
何人にも相談したけど、誰も助けてくれない。
世の中なんて、こんなものだから、何をしたって無駄だ。
こんな言い訳が聞こえて来そうですが、はっきり言って、こういう言葉を使う人は、傲慢だと思います。
自分はいろいろやったつもりかもしれませんが、世の中の全てを、知っているわけではありません。
それなのに、まるで全てを知っているような言い草は、傲慢そのものです。
それは、自分が敗者だと認める代わりに、悟りの境地を手に入れたという、気分なのでしょう。
でも、それでは何の解決にもなりませんし、不満だらけの暮らしが続くだけです。
嫌な暮らしから抜け出したいのであれば、どんなに上手く行かない状況にあっても、自分は全ての道を探ったわけではないと、謙虚な気持ちにならなければいけません。
それと、できないことへの不満よりも、こんな状況の中でも、こんなことはできるんだと、ポジティブな気持ちを持つことが大切です。
それは発見であり、感謝です。
この気持ちこそが、新しい道を見つけるための鍵なのです。
文句ばかり言っている人には、目の前に道があっても見えません。
また、そもそも自分が何をしたいのか、何を求めているのかを、はっきりさせましょう。
そうでなければ、本当の不満が何なのかが、よくわかりません。
単に、人がやっていることを、自分もしたいだけであれば、上手く行かないかもしれません。
それは本気の思いではないからです。
他人の真似、他人の価値観を、追い求めていたのでは、道は開けません。
本当に自分がそれをやりたいのだという、強い思いがあってこそ、道は開かれます。
本当に自分が何をやりたいのか、それを見極めるためにも、ちょっとしたことへの発見と感謝の気持ちが、やはり鍵になります。
発見と感謝は、心に喜びを生みます。
本当に自分がやりたいことは、心を喜びで満たしてくれます。
ですから、発見と感謝によって、何が自分の心に喜びを満たしてくれるのかが、明らかになって来るのです。
感謝の気持ちを忘れ、文句ばかりを口にしていても、困難を乗り越えることはできません。