月の起源
昨夜もきれいな満月でした。
でも、正確には一昨日の夜の月が、満月だったようです。
ぱっと見た目には、昨夜の月もまん丸でした。
この月ですが、天文学の世界では、その起源が注目されているみたいです。
月のように、惑星の周りを回っている星を、衛星と呼んでいます。
地球以外の惑星でも、衛星を伴っている星はあります。
火星、木星、土星、天王星、海王星です。
火星の衛星は二つだけですが、木星、土星、天王星、海王星は、二桁の数の衛星を伴っています。
これらの衛星は、周回の中心にある母惑星と比べると、とても小さなものです。
質量を比べると、最大でも母惑星の1000分の1だそうです。
半径を比べても、母惑星の数パーセントほどしかありません。
それなのに、月を地球と比べると、質量は地球の80分の1、半径比は27パーセントなんですって。
これは衛星にしては、母惑星と比べて大き過ぎるのです。
それで、月がどうしてできたのかということが、注目されているようです。
いくつかある仮説の中で、最も有力視されていたのが、他の星が地球にぶつかったというものです。
火星ほどの大きさの天体が、地球にぶつかって、その時に月ができたというのです。
しかし、それほど大きな天体がぶつかると、かなりの衝撃です。
計算によれば、地球の深い部分にある成分が、たくさん外へもぎ取られるとのこと。
それに、かなりの高温になるだろうから、揮発しやすい成分は、少なくなるそうです。
でも、実際の月の岩石の成分を調べると、そうはなっていないと言います。
そこで、最近出て来た説では、火星よりももっと小さな天体が、複数回に渡って地球に衝突したというものです。
一度の衝突で起こる、衝撃も熱も少ないので、月の岩石成分の説明がつくのです。
今のところは、この説が最も有力視されているようです。
でも、本当のところは、わかりません。
それなら、地球のすぐ隣にある、火星にだって、同じ理由で大きな衛星があっても、不思議ではありません。
どうして、地球の衛星だけが大きいのかと考えると、やはり謎です。
それでも、月は地球の妹みたいなものなんですね。
地球にそそがれる月の光は、物静かで柔らかな感じがします。
まるで、地球をそばで見守ってくれているように思えますよね。
でも、地球から引き離されて、ちょっぴり悲しげなようにも感じます。