作業か創造か その2
単純な作業なのに、それをどうすれば創造的なものにできるのか。
それは自分に対するプライドです。
雑なことはしないという誇りです。
職人になったつもりで、一つ一つをきちんと仕上げることを、心がけるのです。
また、そうすることで喜んでくれる人が、必ずいるということを、理解しなくてはいけません。
それは自分を雇っている経営者ではありません。
顔を見ることがない、お客です。
自分がお客の立場になった時、自分が購入した品物や、利用するサービスが気に入れば、嬉しくなるでしょう。
でも、それらの品やサービズを、誰が手がけてくれたなんて、思いをはせることはありません。
考えたところで、それが誰かなんて、わからないものです。
それでも、その人は喜んでくれるわけですし、いつかはそれを創ってくれた人が、いるのだと理解する時が来るでしょう。
そんなお客を思い浮かべて、一つ一つの仕事をこなすように心がければ、仕事がつまらないなんて思うことはありません。
つまらないと思うのは、その仕事の価値がわかっていないということですから。
また、誰かのことを思って仕事をするのは、思いやりです。
思いやりの気持ちがあれば、新しい商品やサービスの開発にもつながります。
押しつけではなく、相手の目線に立った、本当にいいものを創ることができるのです。
日常の暮らしの中で、やらなければならないことは、たくさんあります。
それらを、ただ機械のようにやっていると、面倒臭くなってしまいます。
でも、自分が生きていることへの、感謝の気持ちがあれば、そうではなくなります。
生きていることに感謝をし、自分が生きるための力になってくれる人への、感謝の気持ちがあれば、面倒臭いなんて思いません。
生きていることが有り難いのであれば、食事ができるのも有り難いですし、買い物ができることも有り難く思うでしょう。
誰かに声をかけてもらえるのも有り難いし、ただ歩いているだけでも有り難いのです。
感謝の対象が人間だけでなく、他の生き物や自然に対しても、できるようになれば、もっともっと嬉しい気持ちになって、何をしても有り難く思うでしょう。
感謝する時は、嬉しい気持ちになっています。
何にでも感謝できれば、いつでも嬉しい気持ちでいられるのです。
そうすれば、日々の暮らしの活動も、それができることが嬉しくなります。
面倒臭いなんて思いません。
また、嬉しい気持ちでいる時は、創造力を発揮しやすくなります。
ちょっとした工夫をすることで、部屋の雰囲気が変わったり、作業の効率がよくなったりすると、これがまた嬉しくなるんですね。
そして、一つ一つのことが、全て自分が創造しているのだと、気がつくのです。
つまり、自分の人生は自分が築いているのだと、知るようになるのです。
何も考えずに、ただ同じことを繰り返していたのでは、こんな風にはなりません。
その中に自分なりの喜びを見つける。
それが創造というものであり、人生を豊かにしてくれるものなのです。