視点を変えてみる その3
今の生き方に、悩んだり苦しんだりしている人は、そもそも人間って何なんだ、という考えに立ち返ってみて下さい。
子供の頃から大人になるまでの間に、誰もが一度は考えたことがあると思います。
これはとても大切なテーマなのですが、社会に出て仕事をするようになると、そんなことを考える暇がなくなります。
それが、世の中を動かしている人たちの思惑なのですが、ほとんどの人はそのことを気に留めることもなく、当たり前のように社会を動かす駒としての道を、進むことになるのです。
しかし、私たちの本質は人間ですから、当然そんな道を進んで行くと、どこかで必ず不調を来します。
それは病気であるかもしれませんし、精神的な問題かもしれません。
いつもイライラするようになるかもしれませんし、何もかもが嫌になる場合もあるでしょう。
仕事を順調にこなしているようでも、ある日突然、職場に出られなくなることもあります。
定年までがんばっても、退職したあとに何をすればいいのかわからず、呆然とする日々を送る人も少なくありません。
人間とは何なのか。
自分とは何なのか。
これについて、じっくり考えて、自分なりの答えを持っていれば、他人の考えや価値観ではなく、その自分の答えに従った生き方ができます。
その答えは確定的なものではなく、様々な経験を積むに従って、より深い答えを持つようになります。
そうすると、歳を取るほどに、深みのある充実した暮らしが、できるようになるのです。
また、そんな人は歳を取ったからと言って、身動きが取れないような、弱った姿ではありません。
若者に引けを取らないほどの元気があり、頭もすっきり冴えています。
逆に、自分というものがわからないまま、世の中に流されて生きている人は、実際の年齢よりも老けて見えますし、何もできない年寄りになって行くように思えます。
どうせ、考えたってわかりっこないし、専門家だってわからないことが、自分なんかにわかるわけがない。
そんな風に思ってしまうかもしれませんが、もっと気楽に構えて下さい。
そもそも専門家なんていないと思えばいいのです。
それに、自分の人生をどう生きるのか、決定権があるのは自分だけです。
他の人が何を言おうと、そんなことは関係ありません。
自分を大切にするのであれば、わからないなりに、いろいろ考えてみて下さい。
少なくとも、世の中を支配している一部の者たちのために、自分は生きているのではない、ということだけは理解できると思います。
また、本当に自由に生きるということが、どういうことなのかも、解釈できるでしょう。
それがわかれば、とりあえずは、その理解に従って、自分なりの好きな生き方を選ぶのです。
あとは、それからゆっくり考えればいいのです。
自由になった人の元には、同じような人たちが、集まって来ます。
そんな人たちとのつながりを確かめ合いながら、人間というものを考えると、そこに新たな視野が見えて来るでしょう。
まずは、今の自分を縛り付けている、固定的な視点から逃れることです。
それは、とても怖いことのように思えるでしょうが、それもまた洗脳された結果です。
実際に、自由を得た人たちは、たくさんいます。
そんな人たちの姿を励みにすれば、必ずあなたを束縛している、他人に都合のいい価値観から、自由になることができるでしょう。